投資の世界には、古くから伝わる格言が多く存在します。これらの格言は、市場の動きや投資の心構えを理解する上で非常に参考になります。今回は、日本の投資格言を五十音順で紹介していきます。
この記事は随時更新していきます。
五十音順の投資格言
あ行
「騰がり三日、下げ百日」
株価は上昇するのに時間がかかるが、下落は非常に早いという意味です。リスク管理の重要性を説いています。
「秋の空と株式相場は変わりやすい」
秋の天気が変わりやすいように、株価も変動しやすい時期があるという意味です。
「明けの明星は買い」
夜明け前の星(相場の底)を見たら買い時という意味です。相場が底を打った後に上昇すると予測する格言です。
「頭としっぽはくれてやれ」
株価が底を打つ前や頂点を迎えた後に売買しようとせず、利益の確実な部分だけを取るのが賢明という意味です。
「当たり屋につけ」
思惑が当たって、儲けている人が当たり屋です。当たり屋は、それだけ研究し運もついているわけですから、まねをしてついていけば自分もその恩恵にあずかれるのではないかという格言です。
「売るべし買うべし休むべし」
頻繁に売買を繰り返していると、冷静な判断ができなくなってしまうものです。ヒートアップしすぎてしまったときには、一時的に売りも買いもお休みして、冷静に相場全体の動きをみる余裕も必要です。
「落ちるナイフは掴むな」
急落している株は底が見えないため、手を出さない方が良いという意味です。安全なタイミングを見極めることの重要性を説いています。
か行
「買いたい弱気 売りたい強気」
これから上がると思うので買いたいが、少しでも安く買いたいために下がってほしいと弱気な相場感を持つことが、買いたい弱気です。その逆で、売りたいけれど、少しでも高い値段で売りたいので上がってくるのを待つことが、売りたい強気です。買うと決めたら買う、売ると決めたら売ることが大事であるという考えです。
「買いは家まで、売りは命まで」
買いポジションを持つことは家庭を持つように慎重で、売りポジションは命がけで慎重に行うべきという戒めです。
「勝って兜の緒を締めよ」
利益を得た後も気を緩めず、リスク管理をしっかり行うことの重要性を示しています。
「壁に耳あり障子に目あり」
市場では常に情報が漏れやすく、誰かが見ているという意味です。情報管理の重要性を説いています。
「株は生き物」
株価は生き物のように変動し続けるため、常に市場の動きを見守る必要があるという意味です。
さ行
「先んずれば人を制す」
早く行動することで優位に立てるという意味です。特に情報戦が重要な株式市場では、早い判断が有利になることを示しています。
「相場の器用貧乏」
何をしても器用に無難にこなすが、特に秀でたものはなく大成しないということ。
「損して覚える相場かな」
損失を経験することで相場の厳しさや投資の技術を学ぶことができるという意味です。
「損切り千人力」
損失が膨らむ前に損切りを行うことで、被害を最小限に抑えることができるという教訓です。
た行
「高値覚えに厳禁」
高値で買ってしまった場合、それを覚えていると損失を拡大しやすいという戒めです。冷静な判断を促します。
「棚からぼた餅」
思いがけない幸運が訪れることを意味し、投資の世界では突発的な利益を指します。
「豆腐の角に頭をぶつけろ」
無謀な投資をするより、冷静な判断を求めるという意味です。
な行
「泣きっ面に蜂」
損失を抱えているときに、さらに悪いことが重なるという意味です。リスク管理の大切さを強調しています。
「値がさ株に手を出すな」
値動きの激しい高価格株はリスクが高いので、初心者は避けるべきという意味です。
は行
「花は桜木、人は武士」
最も優れたものを称える格言で、投資の世界では最良の投資機会を逃さないようにすることの重要性を示します。
「腹八分目」
欲張りすぎず、適度なところで利益を確定することの重要性を説いています。
「はしごを外される」
相場が急上昇した後、突然の売りで価格が急落することを指します。常に警戒心を持つことが重要です。
「半値戻しは全値戻し」
株価が急落した後、半値まで戻ると再び全値に戻る可能性が高いという意味です。
「人の行く裏に道あり花の山」
株式市場で利益を得るためには、多勢とは逆の行動をとらなくてはならないという意味です。
ま行
「負けるが勝ち」
一時的な損失を受け入れることで、長期的に見れば利益を得られることがあるという意味です。
「満月売り、新月買い」
満月の頃は株価が高騰しやすく、新月の頃は安くなりやすいというアノマリーを示しています。
や行
「休むも相場」
何もせずに市場を観察することも重要な戦略であるという意味です。
「安物買いの銭失い」
安いからと言って飛びつくと、かえって損をすることがあるという意味です。株式でも、安値に釣られてリスクの高い銘柄を買わないように警告しています。
ら行
「利食い千人力」
利益を確定することの大切さを強調しています。少しでも利益が出たら確定することが良いとされています。
「利益を急ぐと利を失う」
利益を急いで取ろうとすると、かえって損失を招くことがあるという意味です。焦らずに投資することの大切さを説いています。
わ行
「割安株に勝機あり」
割安と判断される株式には、将来的に大きな利益をもたらす可能性があるという意味です。
まとめ
投資格言は、市場の動きや投資の心構えを理解する上で重要な教訓を提供します。これらの格言を学ぶことで、投資判断における洞察を深めることができます。それぞれの格言には歴史と経験が詰まっており、現代の投資家にとっても多くの示唆を与えてくれるでしょう。
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