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単純平均と加重平均の違いを具体例で解説

株価指数などを見る際に、どのように算出されているかを知ることで、より深い理解が得られます。特に「単純平均」と「加重平均」という二つの異なる算出方法を知ることは、指数の動きやその背景を理解する上で非常に有益です。本記事では、これらの算出方法を具体例を交えてわかりやすく解説します。これを読むことで、株価指数に対する理解が一層深まり、より賢明な投資判断ができるようになるでしょう。

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単純平均とは?

単純平均とは、データの全ての値を足して、その合計をデータの数で割ったものです。全てのデータが同じ重みで扱われるため、各値が均等に影響します。

具体例

例えば、あるクラスの5人の生徒のテストの点数が以下のようだとします

- Aさん:80点
- Bさん:90点
- Cさん:70点
- Dさん:85点
- Eさん:75点

この場合、単純平均は以下のように計算します:

つまり、クラス全体の平均点は80点です。各生徒の点数が均等に扱われています。

加重平均とは?

加重平均とは、データの各値に異なる重み(重み付け)を与えて計算する平均です。重みが大きい値は、計算においてより重要な役割を果たします。

具体例

例えば、以下のようなプロジェクトに参加しているメンバーの貢献度とそれぞれの貢献度に応じた報酬があるとします

- Aさん:80点(貢献度2)
- Bさん:90点(貢献度1)
- Cさん:70点(貢献度3)
- Dさん:85点(貢献度2)
- Eさん:75点(貢献度1)

この場合、各点数に貢献度(重み)を掛けた合計を、貢献度の合計で割ります。計算は以下の通りです:

この場合の加重平均は約78.33点です。Cさんの点数は貢献度が高いため、平均に対して大きな影響を与えています。

株価指数における単純平均と加重平均

単純平均

株価指数の例として、日本の日経平均株価(Nikkei 225)は単純平均を使用しています。225銘柄の株価を合計し、225で割ることで算出します。

例えば、3つの株式の株価が以下のようであれば:

- 株A:200円
- 株B:300円
- 株C:500円

日経平均のように単純平均で計算すると:

つまり、株価全体の平均点は333.33円です。単純平均では各株価が均等に扱われています。

加重平均

加重平均の例として、アメリカのS&P 500は時価総額加重平均を使用しています。各企業の時価総額に基づいて計算されます。具体的な計算方法は以下の通りです:

- 株A:株価200円、発行株数100万株(時価総額2億円)
- 株B:株価300円、発行株数50万株(時価総額1.5億円)
- 株C:株価500円、発行株数20万株(時価総額1億円)

各株の時価総額は以下の通りです:

- 株A:2億円
- 株B:1.5億円
- 株C:1億円

合計時価総額は:

2億円 + 1.5億円 + 1億円 = 4.5億円 

それぞれの株価の重み付けは:

- 株A:2億円 / 4.5億円 = 0.444
- 株B:1.5億円 / 4.5億円 = 0.333
- 株C:1億円 / 4.5億円 = 0.222

加重平均を計算すると:

このように、加重平均では時価総額の大きな株式が指数に対して大きな影響を持つことになります。

まとめ

単純平均と加重平均の違いを理解することで、株価指数や他の経済指標の動きをより深く理解することができます。単純平均は全てのデータを均等に扱い、加重平均はデータの重要度を考慮して計算します。
単純平均は企業規模にかかわらず株価を平等に扱うに対し、加重平均は時価総額による調整がされるため時価総額の大きい企業の影響が大きくなります。
それぞれの方法には独自の利点があり、使い方によって異なる分析結果が得られることを覚えておきましょう。

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